松山市の繁華街で愛される「きんぼし」の姉妹店としてオープンした、立ち食い寿司「スタンドきんぼし」。1号店の至近距離への出店にあたり、既存店との対比を「好敵手」と定義し、立ち食いというスタイルに相応しい、軽快さと様式美が同居するアイデンティティの構築が始まりました。店主の相撲愛に由来する店名を背景に、二人の力士が土俵で見合う緊張感と熱量をロゴへと昇華。あえて漢字を取り入れたタイポグラフィや、定式幕の配色を模したのれんなど、インバウンドの視線も意識した「和」の記号を散りばめつつ、全体のトーンは現代的なミニマリズムで整えました。特筆すべきは、入り口に掲げた石の看板。自然石の質感にロゴタイプを直接シルクスクリーンプリントするという、素材と技法の境界を超えた試みを通じて、店が持つ唯一無二の佇まいを具現化しました。完成したのは、伝統的な寿司の文化を現代のストリートへと接続する、粋なアイデンティティです。ロゴ、のれん、そして石のサイン。それぞれの接点が響き合うことで、1号店とは異なる「スタンド」ならではの個性が際立ち、街の人々や旅人がふらりと立ち寄りたくなる、新しい土俵が整いました。